これまでお付き合いさせて頂いた企業の中には、新商品の開発を積極的に行おうという意識があるにも関わらず、新商品がなかなか出てこないと言われる企業がありました。
 これらの企業は、新商品が出ない理由として、「アイデアがない」、「アイデアが出てこない」と言われることが殆どです。

 このような企業や担当者は、藁をもすがる思いで、アイデア創出についてのセミナーに参加したり、ビジネス本を読まれたりしています。

 しかし、それらでは、一般的なアイデア創出の手法についての知識が得られるのですが、成果に結びつかないと言われる方もおられます。

 このような企業や担当者に対し、有効な情報や手法を提供できないか思い、これまで多くの方が利用されたアイデア創出手法等を踏まえ、自分なりに考え、なぜアイデアがでないのかを検討してみました。


 その結果、アイデアが出ない、アイデアが生まれないといわれる企業(担当者)は、
アイデアが、無からは生まれないこと、今ある物や今判っている現象の組み合わせであり、単一のものでないということを理解せずに、アイデアを生み出そうとしているからだという結論に至りました。



 具体的に説明します。アイデア創出法の代表的なものとしては、ブレーンストーミングや、TRIZ等があります。

 ブレーンストーミングは、簡単に言えば、複数人の参加者がテーマについて、意見を出し合い、
これを整理していき、一つのアイデア等に終息させるという手法です。
 これに対し、TRIZは、膨大な特許情報を分析して導かれたものとして知られていますが、
 この手法は、アイデアのパターンが「結合」「分離」…といったものに分類されているということを前提としており、その分類をヒントにアイデアを創出させるものです。

 これらの手法は、それぞれルールがあり、そのルールに従わなければ、アイデア(良いアイデア)はでないとされています。すなわち、ルールというテンプレートにきっちりはめ込まないと、結果に結びつかないということです。

 しかし、このテンプレートにはめ込むことが以外と難しく、思ったような結果が得られないと言われることも少なくありません。

 なぜテンプレートにはめ込むことが難しいのか?
 それは、先に記載した通り、アイデアが、無からは生まれないこと、今ある物や今判っている現象の組み合わせであり、単一のものでないということを理解していないからです。

 大きな話になりすぎてしまいますが、
 新発見と言われるものは、発見されていなかっただけで、地球上には存在していたものです。
 そして、人的に作り上げられたものやサービスは、地球上に存在しているものや現象を利用してできています。今あるAと今あるBとを組み合わせたり、今あるAから今あるCを取り除くといったこと等しかできないのです。

 この考え方を商品等のアイデアに落とし込むと、今ある材料、今ある構造、今ある商品、今ある機能、今ある現象…を足したり引いたりすることで、新たなアイデアになるということです。


 ではなぜ、ブレーンストーミングでは、複数人の参加者が必要なのかというと、
 知識や体験は人それぞれであり、一人の知っている情報(今ある材料、今ある構造、今ある商品、今ある機能、今ある現象…)に限りがあるため、それを持ち寄り、組み合わせのパターンを多くし、その中からより良いアイデアに絞るということになります。
 また、TRIZについては、ヒトというよりも、情報を集めて組み合わせのパターンを多くし、その中からより良いアイデアに絞るということになります。

 これらから判るように、良いアイデアを出すには、より多くの情報を知る必要があります。
ヒラメキでアイデアを出されるアイデアマンと言われる方も居られますが、決して無から直感で生み出されているのではなく、多くの情報(知識、体験)を持ち(引き出しが多く)、それらの組み合わせ(足し算、引き算、掛け算、割り算)を短時間で実行されていると言えます。

 これらからもお判りいただけるように、
 アイデアを出すためには、多くの情報(組み合わせの要素)を得ることが必要となるため、一人や少人数では、良いアイデアが出ないと思われるかもしれません。
 しかし、今は情報社会という恵まれた時代であり、インターネットを使えば、知らなった情報をたくさん入手できる時代でもあるので、一人でもある程度のブレーンストーミングをすることもできます。
これには、情報の言語化を意識した検索のテクニックが必要となりますが、アイデア出しの根本と同じで、理解をすれば容易に習得できると思います。

 アイデア出しに苦労されている方が居られましたら、一度頭の中を整理し、アイデアに必要な情報を纏めてみてはいかがでしょうか。


余談になりますが、
「三人寄れば文殊の知恵」ということわざがあります。
 このことわざは、
  三人が集まって相談すれば、
   良い知恵(アイデア)がでるということ。

このことわざの意味を特に意識をしなければ、
 三人がアイデアを出し合うことで、その中に良いアイデアが含まれている
というふうに解釈されていた方も少なくないと思います。
 誰かの知恵が素晴らしいこともありますが、上記の説明をご理解いただければ、知恵を持ち寄って組み合わせするということだとお判りいただけると思います。

 それにしても、情報入手等が困難な時代であっても、
  先人の気づき、その表現方法ってつくづくすごいと感じさせられます。


もっと具体的に知りたい、人材育成に活用したいと思われましたら、是非お声がけください。

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