以前、「新商品のアイデア出しに苦労していませんか?」という投稿において、
アイデアは、決して無から直感で生み出されているのではなく、情報の組み合わせ(足し算、引き算、掛け算、割り算)で生み出されるということ書きました。

この記載からもお判りのように、アイデア出しをするには、組み合わせる情報が必要です。
また、情報が多ければ多いほど、組み合わせのパターンも増え、アイデアも多くでることもお判りいただけると思います。

しかし、人それぞれ、知識量も違いますし、知識の内容も異なります。
それを補うために、ブレーンストーミング等の手法が用いられますが、
例えば、知識量の少ない人が集まったり、同じような知識をもった人が集まったりしても、
組み合わせる情報(各人から出される情報)に差がなく、発展的なアイデアを出すは限界があります。

従って、一人でアイデア出しするにしても、複数人でアイデア出しをするにしても、個人の保有する情報の質や量によって、アイデアの良否に影響がでることはお判りいただけると思います。

このこともあり、良いアイデアを出すためには、もともと保有している情報だけでは足りず、常に、情報収集、情報のアップデートをすることを意識しなければなりません。
よく商品の企画開発の担当者は、「情報をキャッチするアンテナをはれ」と言われることがありますが、これも、アイデアに繋がる情報を日々収集することを意識しろと言われていることだとお判りいただけると思います。

この情報収集の一環として、展示会や見本市に行くことを推奨されることもあります。
この展示会や見本市での情報収集は、インターネット等で収集できない情報もあり、非常に有効だと思います。
しかし、展示会や見本市に行ってみると、競合他社等の動向や、自分の興味のある商品だけに意識が行くことが多いようです。ひどい人になると、粗品集めに集中している人も(論外です)。

アイデア出しのネタ探し(情報探し)という立ち位置をとる場合、展示されている商品や装置の全体像は勿論、その細部にわたる要素に着目しなければいけません。そのためには、「なぜ」、「何のため」といった視点でものをみる必要があります。

私がメーカー時代、情報収集を目的に、上司に異なる業種の展示会に行きたいと申し出たとき、自社の業種に関係のない展示会に行く必要はないと言われたことがあります。私は納得できませんでしたが、諦めるしかありませんでした。

自社の属する業界だけを意識されることが多いように思いますが、異なる業界の技術でも活用できるものは多数あります。いわゆる、転用可能な技術です。
上司からすれば、異なる業界の展示会に行くというと、遊びにでも行くようにも思えるのかもしれませんが、商品の企画開発の担当者を管理監督する管理職の方は、視野を広げる、将来のアイデアに繋がる情報を収集するために、部下の申し出は許可してあげて欲しいものです。

このように展示会や見本市での情報収集は有効ではありますが、これだけが良い情報収集というものではありません。アイデアづくりに活用できる情報は、大量に商品が陳列されてる量販店にもあり、また、趣味や自身のおかれた環境でも独自の情報を収集できることがあります。
ようは、勉学も含め、人の経験・体験がアイデア出しに活用できる情報(知識)料や情報(知識)の内容を豊富にします。

従って、商品を企画開発される方は、良いアイデアを作り出すためにも、色々な経験をすることで情報を豊富にし、さらにその情報収集において「木を見て森を見ず」「森を見て木を見ず」にならないことが意識されることをお勧めします。


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